Interview

健全な財務構造、市場安定性に寄与する、
トレーディングのリスク管理業務。
その専門性を高め、究めていきたい。

TADAYUKI UEDA

グローバル・マーケッツ・オペレーション部 課長代理
2019年入社 総合職
理学研究科 物理学専攻修了

入社動機

大学院では物理学を専攻していたが、社会的意義の観点から金融業界に興味を持ち、理系的素養が活かされるフィールドがあると感じた。大和証券は、座談会等で先輩社員の話を聞く機会があり、その人柄に惹かれたのと、雰囲気が自分に合っていると感じて入社を決めた。

トレーディングをモニタリングし、
適切な管理で過度なリスクテイクを牽制する。

所属する部署の役割を教えてください。

現在所属するグローバル・マーケッツ・オペレーション部は、グローバル・マーケッツ本部における、いわゆる「ミドルオフィス」の位置付けです。お客様である投資家や市場を相手にビジネスを行う「フロントオフィス」、商品の決済等を行う「バックオフィス」の中間と言うよりは、市場部門においてフロントからバックまで幅広い領域でサポートや管理を行う役割があります。当部の業務は、トレーディングで使用されるシステムの開発・保守、コンプライアンスやリーガルなど多岐にわたり、その中で私はトレーディングポジションについてのリスク管理・損益管理を担当しています。証券ビジネスには多種多様なリスクが存在しますが、私が扱うリスクとは、金利、為替など様々な市場のリスク・ファクターにより、保有する資産の価格が変動し損失を被る市場リスクや、取引先に付随する信用リスク等を指します。これらを適切に管理することで、トレーディングをサポートするとともに、過度なリスクテイクを牽制する役割も担っています。

具体的な仕事内容を教えてください。

「フロントオフィス」で行われるトレーディング業務は、市場に流動性を提供することで対価を得ている一方、一定の金融資産を保有することになり、ポジションは常に市場リスクを負っています。適宜ヘッジを実施していますが、常にヘッジが有効に機能するとは限りません。大幅なマーケット変動を仮定し、予測されるシナリオなどを勘案して、リスク許容の限度枠が設定されています。私たちはマーケット変動がポジションに与える影響度を算出し、負っているリスクが設定された限度枠内であるかどうかモニタリングを行い、経営層を含めた社内関連部署へレポーティングを行っています。これらの業務に加えて、定期的にフロントオフィスと今後の相場想定やリスクテイク方針についてのディスカッションを行い、マーケットイベントが発生した場合は多面的かつより詳細なリスク・損益分析を行うことで、将来のリスクを予見し損失の回避に努めています。新商品を扱う際は関連部署と連携しながらリスク管理・損益管理手法を検討のうえ、ツールの開発・実装も行っています。こうした業務を通じて、健全な財務構造を維持し、トレーディングの健全性を確保するとともに、金融市場の安定化にも寄与しています。

新商品導入の際はリスクを網羅的に分析。
新たなビジネス創出に寄与するやりがい。

印象に残っている取り組みを教えてください。

私たちの仕事は明確な形として成果が見えにくい難しさがある中、常に追求しているのは「あるべきリスク管理体制」です。その取り組みの一つとして、過去のリスクや損益を分析し社内で報告する機会がありました。私にとって、多くの学びを得た取り組みです。リスクや損益の分析は、データという数値に向き合うわけですが、その分析手法を学ぶ良い機会になりました。またプレゼンにおいて、相手の立場に立って、適切な分量で事実を正確に伝えることの重要性も再認識できたと感じています。こうした機会を通じて知見を積み重ねていく中に、成長の実感もあります。

どんなときにやりがいを感じますか。

私の仕事は、日々のトレーディングにおける過度なリスクを抑制し、適正範囲にリスクを抑える管理業務なので、フロントのセールスのような、成し遂げる達成感や充実感とは性格を異にしますが、その中でも新しい商品を取り扱う際は、通常業務と異なるやりがいを感じることができます。多くの関連部署と連携し、新商品の適切なリスク管理方法を模索・検討し、整備していきます。金利や為替等の市場リスクのみならず信用リスクも含めて、網羅的に検証。その結果、新商品が新たなビジネスに繋がっていくこと、それが金融市場の発展にも寄与していくことに、やりがいを感じます。また、業務の特性上多くの部署と連携し、各部署のニーズを知り適切に対応できた時にも達成感があり、新たな業務知識を得られる実感もあります。

多様性を認め受け入れる風土の中で、
リスク管理のプロフェッショナルへ。

「多様性」という言葉から連想する大和証券らしさとは。

所属部署には様々なバックグラウンドを持った方がいらっしゃいます。学生時代の専攻やキャリアも様々で、とても刺激を受けています。大和証券は「働きがい改革」を掲げていますが、その改革の力となるのが多様な社員の存在であり、多様性を認め受け入れる風土があるから、社員は高いモチベーションで働くことができるのだと思います。また、年次を問わず意見を発信できる環境があります。各人が意見を出し合いコミュニケーションを取ることでアイデアがブラッシュアップされ、より良い結果に繋がっていると感じています。

今後の目標と学生へのメッセージをお願いします。

現在の業務であるリスク管理・損益管理の仕事は、自分の性格にもあっており、非常に魅力を感じています。今後もこの世界を究めていきたいです。株式や債券、デリバティブなどプロダクトについての深い商品知識や、制度、規制、マーケットに関する専門性を高めることで、リスク管理のプロフェッショナルを目指します。その過程で、トレーディングの経験も積めるとよいかと考えています。また、私の業務は商品性を理解し、数値やデータと向き合うため、理系的素養をフルに発揮できる仕事で、所属するリスク管理課は多くが理系出身者で占められています。グローバル・マーケッツの中では珍しく朝がそこまで早くないという特徴もあります。私と同じ理系の学生の方はもちろん、多くの方々に、ぜひ当社に関心をもっていただきたいと思っています。

One Day

8:30
出社 メール確認、一日の業務の確認。
8:45
朝会 連絡事項、社内情報の共有。
9:00
前日分のデータ集計 債券、為替のトレーディング情報を集計・整理。
11:30
昼食
12:30
課内ミーティング メンバーそれぞれの課題共有、新商品のリスク検討。
13:30
個別案件のデータ分析、資料作成 レポーティングに向けた資料の整理・作成。
15:00
会議 関連部署と今後の新商品展開について打ち合わせ。
16:00
ツール開発 モニタリング、レポーティングを効率化するツール開発。
19:00
退社

Private

学生時代から始めたゴルフに、今、ハマっています。月に一度はラウンドに。自然の中で体を動かすことで気分転換を図っています。社内のゴルフコンペでは普段とは違った形でコミュニケーションを取ることができ、他部署の方とも親睦を深めています。他には、サウナやドライブなどでリフレッシュしています。