Interview

大和証券グループを取り巻く
あらゆるリスクを特定、計測し、
収益とのバランスを図る。

KAISYU SUZUKI

リスクマネジメント部 主任
2022年入社 総合職
数理科学研究科数理科学専攻修了

入社動機

学生時代は統計学、確率論を専攻。学生時代の就活の軸は、自身の理系としてのバックグラウンドを活かせる職場を見つけることだった。数ある企業の中から大和証券を選んだ理由は、インターンシップに2度参加した際の雰囲気が心地よかったから。新入社員への教育体制が充実している点も魅力的に感じた。

あらゆるリスクを想定、計測し、
収益とリスクの最適なバランスを追求する。

リスクマネジメント部の役割を教えてください。

当社グループのビジネスが抱えるリスクを特定し、それぞれのリスクを適切に管理することで収益性とリスク量のバランスを保つことが当部に課せられたミッションです。単にリスクを抑えるのではなく、経営方針に沿って、収益とリスクの最適なバランスを追求します。具体的には、各リスクに対してリミットを設定し、それを管理することでグループの経営戦略を支える役目を担っています。
当社グループが管理すべきリスクは市場リスクや信用リスク、オペレーショナルリスクなど様々なものがあり、各担当課が日々各種指標を用いてリスクを計測しています。私が所属する統合リスク課では、各種リスクを総合的に把握することで、グループ横断的なリスク管理態勢の構築を行っています。具体的な私の業務としては、各課が計測したリスクを統合し、日報として経営陣に報告するほか、グループに重大な影響を及ぼしうる事象を包括的に捉える統合的ストレステストの実施やモデルの改善を担当しています。また、リスク管理に関する開示資料の作成も行っています。

統合的ストレステストとはどのようなものでしょう?

統合的ストレステストはリーマンショックのような金融危機や日本で巨大地震などが発生した場合、どれだけの損失が生じるかを、各部門やグループ会社、さらにはプロダクトごとにシミュレートするものです。それによりグループが抱える脆弱性を明らかにして改善に資すると共に、それぞれの許容リスク量を明確にする役割を担います。リスクは“絶対的に回避するもの”ではありません。経営判断に基づき、めざすべき収益とのバランスの上で“見極めるべきもの”です。それは各部門や取り扱う金融商品ごとに異なり、また国際情勢や社会動向によっても変化します。米中対立や大災害など、経済に大きな影響を及ぼすトップリスクに基づくシナリオを設定し、それに備えておくことは安定的な事業継続に不可欠なものです。

どこまで行ってもゴールはなく、
つねに変化し続けるなかで最善をめざす。

印象に残っている取り組みを教えてください。

リスクマネジメント部のタスクフォースでの経験です。リスクマネジメント部には、普段の業務とは別に、部として解決すべき課題に取り組むタスクフォースがあります。私はその中で、機械学習を用いてマーケットデータを生成するタスクフォースや、統合的ストレステストのモデル改良に取り組むタスクフォースに参加してきました。機械学習を用いたマーケットデータ生成に取り組んだタスクフォースでは、これまでのエコノミスト視点からのシナリオモデルではなく、常識に囚われないシナリオ作成に寄与することを目的としました。タスクフォースは課を横断して、さまざまなメンバーで構成されており、日常業務にはない新しい視点や発想と接することで、私自身にも大きな刺激となりました。タスクフォースは、新しいことに挑戦するものなので、全てが成功したわけではありませんでした。しかし、そのプロセスを通じて得た経験や知識は、いつの日か新しいリスク管理手法の確立につながっていくはずです。

リスク管理の難しさ、面白さについて教えてください。

リスク管理という仕事にはゴールがありません。何を持ってリスク管理ができたとするかの判断、評価も部署や人によって異なるでしょう。また、社会情勢の変化やそれに伴う新しいリスクの登場、経営方針の変化によってリスク管理自体も変化していかなくてはなりません。その意味で商品開発や営業のような、明確な達成感を得られる瞬間はリスクマネジメントにはありません。どこまで行っても最終的な正解にたどり着くことはなく、つねに変化し続けるなかでベストを尽くす。それがリスク管理の仕事の難しさであり、また面白さだと私は思います。

多様なバックグラウンドを持つ人材と、
育てる環境が大和証券の強み。

大和証券における「多様性」とはどのようなものでしょう。

リスクマネジメント部の部員も部員それぞれが異なるバックグラウンドを持っており、キャリア採用を含め、これまでのキャリアや学生時代の専攻は様々です。異なる視点や経験を持つメンバーが集まることで、お互いの強みを活かし合い、リスクマネジメント業務を効果的に推進することができていると感じています。たとえばリスク管理は統計学的手法を用いて定量的にリスクを捉える理系的な仕事と思われがちですが、リスクマネジメント会議や開示資料の文章チェックでは、定性的要素を把握し、取りまとめる能力が求められます。多様な視点、多様なスキルや経験があってこそ、リスク管理は実現するのだと実感しています。

ご自身が感じる大和証券の強みとは?

人材育成に力を注いでいる点だと思っています。特に新入社員の成長をサポートするための制度が充実しており、チューター制度やダイワベーシックプログラム、入社3~5年目にお客様に選ばれるために必要なナレッジ・テクニック・リーガルマインドの習得・向上を目指すQ-Roadなど、当社で働く上で土台となる知識やマインドを習得できるのが魅力的だと感じています。この期間を通して、証券アナリストの資格取得が奨励されており、私自身も第2次レベルまで取得しました。徹底的に基本を身に付けられる環境はとても素晴らしく、さらに育児のための看護休暇やテレワーク制度など、ワークライフバランスを重視した働き方ができることも強みだと思っています。

今後の目標、挑戦したいことを教えてください。

私が担当している統合的ストレステストは、様々な要素が複雑に絡み合っています。適正なリスクを割り出すには、金融業界を取り巻く社会動向に目を配ると同時に、各部門の業務内容や取り扱う金融商品も熟知する必要があると感じています。大和証券のビジネスへの理解を深めるために、いずれはフロントに関わる部門でも働いてみたい。長期的には会社に貢献する人材となることが目標ですが、まずはビジネスを知ることから足下を固めていきたいと思います。

One Day

8:15
出社
メールチェック、スケジュールの確認。
8:30
情報収集
アナリストレポート等を読み情報収集。
9:00
市場勉強会 毎朝の「市場勉強会」を通して、マーケットの勉強と情報収集を行う。
10:00
会議 資本活用に関する社内会議に出席。
12:00
昼食
13:00
課会 課会にて業務の進捗を報告。
15:00
シミュレーション 統合的ストレステストのシミュレーションを実施。
18:00
報告書作成 日次報告メール(経営陣へのリスク状況の報告)の送付。
18:30
退社

Private

週末は市民体育館のジム施設を利用して筋トレをしています。体を動かすことで気分をリフレッシュすることができます。また、長期休暇には旅行に出かけるのが好きで、地元の美味しい料理を食べることが楽しみです。最近では富山を訪れ、そこで食べた寿司と白エビが印象深かったです。